JavaScriptとは何か?jsの特徴と歴史を分かりやすく解説!

JavaScriptとは何か?jsの特徴と歴史を分かりやすく解説!

この記事では、現在もっとも人気あるプログラミング言語となったJavaScriptについて、その特徴と歴史を中心に解説していきたい。

これからプログラミングを始めようと思う人も、すでに他の言語を習得しておりJavaScriptに興味を持っている人にとっても価値のある記事となっている。ぜひ、最後まで目を通してほしい!

JavaScriptとは?

JavaScriptは現在、世界でもっともよく使われているプログラミング言語。

もともとWebサイトに動きをつけるために開発された言語だが、バージョンアップによる機能拡張や豊富なフレームワークの存在により、現在では、ウェブのみでなく幅広い分野で使用されている。

JavaScriptの特徴

JavaScriptの特徴をいくつかのポイントに分けて解説していこう。

JavaScriptはスクリプト言語

JavaScriptはその名前が示すとおり「スクリプト言語」と呼ばれるタイプに分類されるプログラミング言語だ。

スクリプト言語とは「簡易」な言語のことであり、可読性に優れ比較的簡単に習得できるとされている。

注意!
JavaScriptはWebの世界の言語でありプログラムの実行結果を自分の目で確認できることが多い。そのため初心者向けの言語といえるが、他のプログラミング言語にない特徴を多く持ち、奥の深い言語であるためマスターするのは容易ではない。

JavaScriptはインタプリタ型の言語

JavaScriptはインタプリタ型に分類される言語だ。

プログラミング言語にはインタプリタ型とコンパイル型が存在し、それぞれ次のような特徴を持つ。

  • インタプリタ型
    プログラムを先頭からその都度解析して、コンピュータが理解できるかたちに翻訳しながら実行する。
    実行を行う際の待ち時間は無いが、その分、動作は遅くなるとされている。
  • コンパイル型
    実行の前にプログラムの全体を翻訳する。動作は早くなるが実行の前に待ち時間が発生する。
    Javaはコンパイル型に分類される。

JavaScriptはオブジェクト指向言語

プログラミングをしたことが無い人でも「オブジェクト指向」という言葉は聞いたことがあるかもしれない。

オブジェクト指向とは、「人や物」といった物体を中心として捉える考え方のことで、JavaScriptもオブジェクト指向の特徴を持っている。

JavaScriptの歴史

JavaScriptの歴史を簡単に振り返ってみたい。

JavaScriptの誕生

1990年代の初頭から中旬はインターネットの黎明期。

当時、マイクロソフト社とネットスケープ社の間では、ブラウザーのシェア獲得競争が盛んだった。

JavaScriptはその中から生まれた言語で、ネットスケープ社のプログラマ「ブレンダン・マイク」によって開発された。

JavaScriptは開発当初Mochaと名付けられたが、すぐにLiveScriptと改名された。そして、その後さらに改名されJavaScriptと命名された。

当初JavaScriptはWebサイトに動きをつけるための言語として開発され、プログラマの間でもJavaScriptをシリアスなプログラミング言語として捉える人は少なかった。

Ajaxの登場により脚光を浴びる

当初はあまり評判の芳しく無かったJavaScriptだが、2005年にAjax(Asynchronous JavaScript and XML)が登場してからは再注目され始める。

AjaxとはAsynchronous JavaScript and XMLの略で、Webページの一部分のみをアップデートする技術。

Ajaxが普及するまではWebページを更新する場合、ページ全体を再読み込みすることが多かった。これには数秒間を要し、ページが一瞬真っ白になるため、ユーザのアクションにリアルタイムで応答するページを作るのは難しかった。

jQueryが大ヒットする

さらにJavaScriptの普及に一役買ったのがjQueryの存在だろう。

jQueryは大ヒットしたJavaScriptのフレームワークで、2019年の調査ではJavaScriptを使ったウェブサイトのうち70%以上でjQueryがともに使用されていた

jQueryはシンプルなメソッド名が特徴で、jQueryを使用すると非常に短いコードでドキュメントの操作をおこなうことができた。

jQueryのヒットによりJavaScriptが普及した反面、「JavaScriptは使っているもののJavaScriptのネイティブな記法は知らない」という開発者が増えた。

Node.jsによりサーバーサイドに使われ始める

2009年にNode.jsが登場してから、JavaScriptはより広い場面で使われるようになる

それまでのウェブサイトでは、ページのレイアウトをHTMLで決めて、CSSでスタイルを整えて、JavaScriptで動きを加えるという使い分けがスタンダードであり、JavaScriptはクライアントサイドのみで使われていた。

Node.jsがJavaScriptをサーバーサイドでも使えるようにして、JavaScriptは使われる場面を拡大していく。

JavaScriptにまつわる疑問

最後にJavaScriptにまつわるよくある疑問に答えておきたい。

Javaは完全に異なるプログラミング言語

JavaScriptはその名前からJavaと深い繋がりを持つと思われがちだが、プログラミング言語としての特徴はむしろ対称的であり、文法の一部を除いて共通すつ点はほぼ無い

なぜ、Javaを想起させるさせるJavaScriptという命名が施されたかについては諸説あるが、ブラウザのNetscapeがJavaのAppletをサポートしていたことや、その当時Javaの人気が高まっていたことからそれに便乗したという話がよく知られている。

ECMAScriptとは?

ECMAとは(European Computer Manufacturers Association)とは、JavaScriptをはじめJScript・ActionScriptといったJavaScriptの姉妹言語を含めた仕様規格だ。

ECMAのバージョンは”ES+バージョン番号”で表される。2021年現在、最新のバージョンはES6だ。ES5とES6では、リリースまでの期間が長く、仕様のアップデートも大規模なものとなっている。

バージョン公式名リリース年
ES1ECMAScript 1 1997
ES2ECMAScript 2 1998
ES3ECMAScript 3 1999
ES4ECMAScript 4 リリースなし
ES5ECMAScript 5 2009
ES6ECMAScript 2015-2018 2015

なお、ブラウザーごとに対応しているJavaScriptのバージョンや機能は異なる。ブラウザーの対応状況を確認するには以下のようなサイトを使用するといいだろう。

Can I use:: サイトリンク(英語)